野口英昭さんの妻多規子さん「誰が私の夫を殺したのか」,講談社/週刊現代
【「死の直前、夫が私に処分してくれと命じた書類」――ライブドア事件の闇を斬り裂く慟哭の手記】 野口さんが死の直前、東京地検特捜部の手に渡るのを最も怖れた「HSI3号投資事業組合」に関するファイル。この全容を解明することが野口さんの「怪死」とライブドア事件の「果てしない闇」を解き明かすカギとなる――。

野口英昭さんの死因について(2):国会審議 2006.3.1
 民主党・原口一博 議員による質疑

野口さんの死因について(1)

2006年3月1日(水)、国会審議、予算委員会第一分科会で、16時28分から民主党の原口一博さんによる質疑がありました。その質疑開始から17分後に、野口英昭さんの問題が扱われました。以下、国会ライブラリを元にテキスト化しました。

開会日:平成18年3月1日 (水)
会議名:第164回国会 予算委員会第一分科会 第2号

国会ライブラリ(ビデオ) 16:28〜35分

会議録NEW!3/15(Ctrlキー+F "野口"で検索)

●質疑:原口一博(民主党・無所属クラブ http://www.haraguti.com/
●答弁:国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(防災担当):沓掛哲男
●政府参考人
(警察庁刑事局長):縄田修
参照サイト
原口

[17:43]さて、次に、先刻我が党の細川筆頭がこの委員会でご質問なさいました、沖縄で自殺されたとされる野口さん。私もですね、大臣。直接、お姉様とお母様と会ってきました。気丈にもいろんな事を教えて頂きました。「汗を流さないで、自分が築いた物はそんな簡単に築いた物ではないんだ」と、「血と汗の結晶なんだ」ということをおっしゃっておられたそうです。しかしその聴き取りをしていくうちに、いくつも不思議なことが散見されました。

一つは17日の朝ですね、いつもなら顔を、出て行かれる野口さんが、顔を見ないで奥様の顔もご覧にならないで、背中を見せて行かれた、泣いておられたんではないだろうかというお話でありました。そしてその日は、17時40分まで会社におられて、そしておうちに「たいへんだったね」、いろんなライブドア関連の捜索等もあったように聞いていますが、「これから帰るから。いま帰るからね」と電話をされてですね、それから沖縄で、翌日の夕方6時30分ごろ、那覇の警察署から「お宅のせがれさん、自殺ですよ」という一報が入るまで、まったく杳(よう)として行方が知れなかったということであります。

野口さん自身というよりも、会社にかかわる、どの会社なのかよく分かりませんが、大きな問題が野口さんの死につながったんではないかと言う人もいます。そこで事実について刑事局長に伺いますが、この野口さんの亡くなった所にあった、カプセルホテルにあったとされるサッカーシャツが遺族に戻っておりません。私の聴き取りで、きのうから那覇署ならびにご遺族に確認をされたと思いますが、これは戻っていない、これは事実でしょうか。

縄田

[20:21]お尋ねの件につきましては、本年1月19日、沖縄県警察の捜査員が貴重品およびご指摘のサッカーシャツを含めました衣類等をご遺族に確認いただいた上で返還していると、いうふうに報告を受けてるところであります。

ま、委員、ご家族の方から、受け取っていないというお話、ございました。私どもといたしましては、話が食い違うところでありますし、ご遺族の方から受け取っていないという旨の申し出がありましたら、沖縄県警察においてご遺族の方とも連絡を取った上で、所要の事実確認をしっかりするものであるというふうに承知いたしております。

原口

[21:10]刑事局長、私もここで責めてるわけでございませんで、事実の解明をしたいんでですね。公安委員長、ご遺族が警察署にお尋ねになったとき「女の人が取りに来たでしょ」と言われたそうです。で、現実にご遺族は写真でだけ見せられただけで、現物もご覧になってないし、ましてやそれが返ってきていません。きょう、ご確認の電話を私の質疑通告でなさって、実際にそれはご遺族から私と同じ事を皆さん聞かれていると思います。

非常に不可解なんですよ。で、野口さんの行政解剖の所見について、自殺の根拠となるものがあったのか、そして二つ続けて聞きますが、野口さんが亡くなる前の東京での足取りは把握されてるんでしょうか。2点について伺います。

縄田

[22:23]行政解剖の所見についてお尋ねでございますけれども、行政解剖の結果につきましては、死者の名誉にもかかわることでありますので、答弁を差し控えさせて頂きたいと存じますけれども、沖縄県警察におきましては、死体の取り扱いに関しまして専門的な教育を受けておる刑事調査官が臨場いたしまして、遺体や現場の状況、関係者からの聴取など、さまざまな角度から慎重に真相究明に当たり、死因につきまして犯罪に起因するものではないと判断をしたところであります。

また医学的死因の究明の慎重を期すために、ご遺族の了承も得まして解剖を実施したところでありますけれども、解剖所見を合わせて考慮いたしましても、その死因につきましては犯罪に起因するものではないと判断したところでございます。

東京でのお話をお尋ねでございますけれども、亡くなられた方の生前の行動につきまして、沖縄県警察におきましては、所要の調査等、実施したところでありますけれども、その具体的な内容につきましては、死者の名誉とか、あるいはご遺族のプライバシーにかかわることもあろうかとも思います。また警察として申し上げるべきものではないというふうに考えております。

原口

[23:40]私は亡くなった方のご遺族の疑問を晴らしたい、そして自殺ではなくて、あるいは自殺幇助であったり、あるいは殺人であるという可能性も、いろんな聴き取りをしましたけども、どんなに慎重にいろんな証拠を見ても、やっぱり不思議なことが、公安委員長、いっぱいあるんです。

那覇空港のビデオに野口さんの姿が撮影されていなかったんではないか、これは皆さん、ご確認なってないんじゃないか、その事実について問います。

また、時間が迫っていますので、二問続けて話しますが、野口さんはですね、これは私の調査で、かつて沖縄に度々行かれたとき、委員長申し訳ありませんが、これ、個別の会社ですからイニシャルでお話をさせていただきます。ただ、警察庁には個名を言っていますんで、イニシャルでお分かりになると思います。S社のHさん宅にお泊まりになったんではないかという事実を把握をしています。そういう話をなさっていると聞いています。このHさんについて警察は把握されているのか。と申しますのも、暴力団員のこのAさん、Aさんについてもあらかじめ言っています、が、沖縄で16日に撲殺されているという事実があります。ま、これ、あるかどうかを答えてください。

またその翌々日の18日に、野口さんが亡くなっており、沖縄県警が18日の18時半に、先ほど申し上げました、野口さんが自殺されたという奥様への電話と同時刻に、Hさんは広島の知人に「野口さんが殺された。自分も危ない」と電話してるという話もあるそうでございます。こういう周辺的な状況から考えまして、暴力団関係者あるいは組織的犯罪者の自殺幇助の疑いがぬぐえないんではないのか、このことについてのご見解を伺いたいと思います。

縄田

[26:08]那覇空港でのビデオの確認について、まずお尋ねでございました。ビデオの確認など、個々の警察活動の具体的内容につきましては、答弁を差し控えさせて頂きたいと存じますけれども、沖縄県警察におきましては、ご指摘の事柄なども含めまして、遺体の現場の状況とか関係者からの聴取結果などを踏まえまして、慎重に真相究明に当たりました。犯罪に起因するものではないと判断したとの報告を受け取るところでございます。

また、個別の会社あるいは個人の方についての情報について、いかがかということでございますけれども、亡くなられた方の交友関係等につきましてはプライバシーにかかわることでありますので、答弁を差し控えさせて頂きたいと思います。

また、警察がこのような方等について承知しているかどうかにつきましても、同様のことで答弁を差し控えさせて頂ければと思っております。

もう一つ、殺人事件といいますか、傷害致死事件との関係でお尋ねでございました。これは1月16日に、ご指摘ありました傷害致死事件で、暴力団の沖縄旭琉会の構成員が殺害された事件でございますけれども、現在沖縄県警察におきまして、被疑者1名を傷害致死で逮捕して現在捜査中であります。したがいまして、捜査の中身、情報等については答弁を差し控えさせて頂きますけれども、ライブドアとかあるいは亡くなられた方と暴力団との関係につきましては、ご指摘の事件等に関するものも含めまして種々の情報をいろいろ取りざたされておることについては十分承知をいたしております。これにつきましては、ことさらコメントすることは差し控えたいと存じますけれども、なお一般論と申し上げれば、警察におきましては刑事事件として取り上げるべきものがあれば、法と証拠に基づいて適切に対処していくものと、こういうふうに承知をいたしております。

原口

[28:07]組織犯罪対策、あるいは暴力団対策をする上でですね、いわゆる暴力団犯罪の被害者や暴力団犯罪の排除に立ち向かう国民を保護する対策の充実が必要であると考えます。

よく今、国家公務員の人員削減やあるいは給与の削減という話がありますが、実際に巨悪に立ち向かう、闇の勢力に立ち向かう、その方々はですね、家族を含めてたいへん大きな不安を抱えながら正義のために頑張っていらっしゃると思います。そこで大臣に伺いたいと思いますが、やはりサイバー的な犯罪、私どもの所にも毎日ですね、国会のあれからですね、もう、変なメールが届きます。そういったものも含めて、やはり暴力団対策に従事する警察官については、さらに人員と予算を確保すべきであり、また警察官の家族を含めて万全の処遇と体制を整えるべきであるというふうに考えますが、大臣のご所見を伺い、そして私は那覇署がやったことが間違いだということを言っているんじゃありません。

しかし、その後、新たな事実や不可思議なことが起こっている。現に、サッカーシャツは誰かの手に行っているじゃないですか。委員会で、この委員会に提示をして頂きたいんですが、そういう所にあった物はですね、必ず引き取りがあるはずですよね。どなたか来られたら、そのサインがあるはずであります。ご遺族が自分の手に戻っていないということであればですね、少なくともその証拠を、証拠というか、しるしをですね、本委員会に提示をして頂きたい。その方の引き取りのサインがあるはずでございます。そのことを合わせて申し上げて、国家公安委員長の真相解明に向けた大臣の決意といったことを、合わせて伺いたいと思います。以上、3点、よろしくお願いいたします。

沓掛

[30:33]いま、ご質問の野口さんのことでございますけれども、まず第一に、野口さんが自殺かどうか……(委員長発言:時間が来ておりますので、ひとつ簡潔にお願いします)あ、そうですか。……ということについては、私自身もたいへん関心を持ち、かなり皆さんからよく聞かせてもらいました。私自身もかっては、シコウ(第四高等学校)時代は医学部に行こうと思って両津にいた人間でもあるんで、医学的なこともたいへん関心があるんで、勉強させて頂きました。

そこで、どういうふうにして判断するかというと、死体があると、まず警察署長、警察署長が、(遺体の状況が)異常であれば、すぐ県警本部長に伝える。そしてそこで必ずそこに、いわゆる刑事調査官という、刑事を十年以上やり、そしてかつ医学的なことをいろいろ研修受けて、そういう人が全国に百数十人おりますが、その刑事調査官が中心になって、その死因が何であるかを調査します。この沖縄の場合も刑事調査官が行って調査しております。

調査する内容というのは、まず遺体がどうなのか、そしてその遺体の置かれた現場がどういう状況なのか、そしてその周辺のいろいろな人から事情聴取して、そこで判断することは、これは犯罪に、死亡が犯罪によってることが明らかなものであるのか、そうでないのか、その判断をいたします。で、ここにおいて、その三つの総合的な判断から、一応この死亡はいわゆる犯罪によらないことが明らかであるという判断がなされております。その根拠はいま申し上げた三つのそれぞれにあるんで、私なりにもいろいろ確認してみました。

で、ま、その上でですね、ま、ここで行政解剖というものをやることになりました。ま、この場合はいくつもの傷がありますし、いわゆる睡眠薬も飲んでおりますから、どれが決め手で死んだのかという医学的死因をそこでいろいろ調査しました。この場合は、いわゆる死体解剖保護法という法律がありまして、これに従って、まー、したわけでございます。でまあ、これを琉球大学の医学部の教授で、ある程度そういう経験のある、いわゆる解剖学か、そういう人でなければできないわけですが、その琉球大学医学部でそういうしかるべき人がさらに行政解剖をいたしました。ま、そういうものを総合的に見てですね、ま、これ、どの点を見てみても、やっぱり自殺以外は考えられないという結論の元で、一応、ま、一応ちゅうっか、そういう判断をしたのが今回の結論でございます。ま、そういうことでございますので、そのあとの事については、ま、これは一応そういう結論が出た、結論で一応収束してるということでございます。

でまあ、この暴力団、いろいろなことがいろいろ出ておりますけれども、ま、暴力団そのものに対する対策は、これは極めて重要ですから、暴力団対策として懸命に今もやっているわけですが、この人との、野口さんとの関連ということについては、特別、その、この、何か、ということであれば別ですが、特に出ておりませんし、ま、これと関連したということについては、まあ、先程来、話があるように野口さんの死の尊厳やいろんなこともありますので、ま、それ以上、特にないということだけ申し上げておきます。

ま、それから暴力団対策については、いま申し上げたように、全力を挙げて対応していくし、またこのいろいろな、閣僚レベルでも政府でもやっておりますし、警察でもその新しい対策を立てていろいろやっています。それからこの暴力団からの保護という面についても、ま、保護というのはやらなければ、それを警察官だって自分の家族が危険ではやれませんから、またほかのいろいろ情報提供者もできませんから、そういう面の保護についてもいろいろ対応しております。で、まあ予算的にもですね、保護対象者の家庭にいろいろビデオを付けるとか、あるいはそういういろんな物を装置を付けるとか(大臣、なるべく簡潔にお願いいたします。はい、はい、分かりました)、そういうこともやっておりますし、人員的にも警察、これで3,500名増やしていただけるんで、そういう中でしっかり対応していきたいというふうに思っております。

原口

もう終わりますが、野口さんが暴力団と関係しているなんてことは一切ないと思います。故人のですね、この無念、そしてご遺族の疑いを晴らすべく、しっかりと捜査を要求し、先ほどの資料についても、委員長におかれましては、お取りはからいをお願いをして……、

委員長

はい、これはあの、理事会にて資料要求につきましては政府において……、対応願えますか? いまの……政府、

原口

あの、サッカーシャツの……

委員長

いまの政府において、対応願えますか?

原口

承知しましたって……

委員長

じゃあ、その事を含めて、ひとつよろしくどうぞ、お願いをいたします

原口

はい、ありがとうございます。委員長。終わります。

野口さんの死因について(1

2006/3/6作成 3/16一部改訂

>>>以下の雑誌のダウンロード販売は現在していません。 (2006/12/28)
ホリエモン「沖縄の夜」(1),講談社/週刊現代 2006/2/25日号
【沖縄県警はなぜか沈黙する 「野口事件」と「暴力団リンチ死」の気になる因果関係】 暴力団員A氏を知る組員に野口英昭氏が上場に携わったX社の名前を出すと、この組員の態度が一変した。「知らん。もうこれくらいにしてくれ」。六本木から遠く離れた沖縄で急展開するライブドア事件。利権に群がったIT長者たちは、押してはいけないスイッチを押してしまった――。
ホリエモン「沖縄の夜」(2),講談社/週刊現代 2006/2/25日号
【「なぜ連絡をくれないのか…」親族が衝撃告白 野口さん怪死とともに親友も音信不通!】 「野口英昭さんの行方が分からなくなったとき、奥さんが真っ先に電話をしたのが、大西洋さんという方でした。最近、もっとも親しくしていた方で、『もしかしたら、行き先を知っているかもしれない。あるいは、一緒にいるのではないか』と思ったそうです。ところが、大西さんとはその後まったく連絡がとれていないのです」 沖縄で怪死したエイチ・エス証券副社長、野口英昭氏(享年38歳)の親族Aさんは、こう証言する。
ホリエモン事件の波紋(2),講談社/週刊現代 2006/3/11日号
【ホリエモン事件の波紋(2) 怪死した野口さんの親族が新疑惑を衝撃告白 「血染めのサッカーシャツが消えた!」】 「英昭さんが亡くなったカプセルホテルに残されていた血染めのサッカーシャツ。とても英昭さんの趣味とは思えないシャツでした。そのシャツはいったい誰のものだったのか。英昭さんの妻・多規子さんは、どうしてももう一度自分の目で遺留品のシャツを確認したくて、沖縄県警那覇署の刑事さんに電話をしました。
「あれは自殺じゃない!次はオレが殺られる」,講談社/週刊現代2006/4/1号
【『エイチ・エス証券』野口英昭氏怪死に新事実】 沖縄県那覇市のカプセルホテルで謎の死を遂げた「エイチ・エス証券」副社長・野口英昭氏(享年38)。野口氏の死の直後、沖縄県内に本社のあるIT企業・X社の幹部・A氏は、親しい知人に切羽詰まった様子で電話をかけた。A氏「もう生きた心地がしない」――狙われているのか?A氏「そりゃ、そうだろう。次はオレくらいしかいない」
「刑事さん、現場に遺されたサッカーシャツを返して下さい」,講談社/週刊現代 2006/8/5日号
【ライブドア事件に「残された闇」 怪死した野口英昭さんの妻が執念の独自調査】 野口さんの遺体には左右の頸部と左手首に5センチ、腹部には背中に達するほどの傷が残されていた。人はそこまで壮絶な死に様を選べるのか。「自殺」で片付けようとする沖縄県警の不審な捜査態度。夫の「怪死」の真相に遺された妻が迫る――。